ここ数年、”AIによって奪われる職業”などの議論で盛んになっていたAIとの競争の可能性だが、ここ最近の国内の新聞記事やMIT Tech Reviewなどを見ると、ついに始まったなという感じを禁じ得ない。しかも、過去の経済の不景気では雇用に対する影響が少なかった、銀行業界やIT業界に先に影響がでつつあるというのが特筆すべきである。ある意味、この業界はAI技術に関する情報を数多く有しているため、その経営層はその可能性にかけていち早く競争に強い体力をつけてしまおうという戦略かもしれない。
3銀行大リストラ時代 3.2万人分業務削減へ
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22847550Y7A021C1EA3000/
「AIはすでに仕事を奪っている」、元グーグルの中国トップが明言」
講演者の一部は、AIが新しいビジネスや産業を生み出し、破壊する以上に多くの雇用を創出すると考えている。だが、李CEOはそのような楽観的な意見に賛同しない。
「多くの楽観主義者は、技術革命によってなくなる仕事があれば、新しく生まれる仕事もあるだろうと話します。AIによって雇用が創出される場所もあるでしょうが、それは例外だというのが私の意見です」。
「自動化で沈みゆくインド、IT業界が斜陽産業になる日」
IT産業を調査しているHfS研究所の2016年の予想によれば、インドでは2021年までに自動化によって48万人の雇用が失われるという。インフォシスのビシャル・シッカCEO(最高経営責任者)は今年3月、「座していたら、私たちの仕事は間違いなく人工知能(AI)に乗っ取られてしまう。これからの10年、いやもしかするとそれ以内に、現在の仕事の6割から7割はAIに取って代わられるだろう。そうならないためには自己改革を続けるしかない」と語った(シッカCEOは8月に辞職した)。