日立製作所が約1兆の500乗通りの膨大なパターンから瞬時に実用に適した解を導く 室温動作可能な新型半導体コンピュータを試作

株式会社日立製作所(執行役社長兼COO : 東原 敏昭/以下、日立)は、このたび、約1兆の500乗通りの膨大なパターン(組み合わせ)から適した解を導く「組み合わせ最適化問題」を量子コンピュータに匹敵する性能で、瞬時に解く新型コンピュータを試作した。

このコンピュータは従来の半導体を用いて動作するため、量子力学を応用した計算手法(量子アニーリング)を用いた量子コンピュータで必要な冷却装置などは不要で、室温で動作する上、大規模化も容易に対応でき、また、従来のコンピュータと比べて、約1,800倍の電力効率を備えていることから、電力消費量の低減が図れます。新型コンピュータは、自然や生物に備わる創発現象を計算で利用するもので、社会問題の規模に応じて、容易に大規模化できる実用システムの提供を可能とするものとされている。

http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2015/02/0223b.html

技術詳細の解説は以下のサイトを参照ください。

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/semicon/20150227_690458.html

全脳アーキテクチャ(WBA)中心仮説

全脳アーキテクチャ中心仮説とは

”脳はそれぞれよく定義された機能を持つ機械学習器が一定のやり方で組み合わされることで機能を実現しており、それを真似て人工的に構成された機械学習器を組み合わせることで人間並みかそれ以上の能力を持つ汎用の知能機械を構築可能である”

という仮説である。

http://www.sig-agi.org/wba

若手AI研究者の育成へNPO法人が設立へ、事務局はドワンゴ人工知能研究所に

人工知能(AI)の若手研究者のレベルアップを図るNPO法人「全脳アーキテクチャイニシアティブ」が2015年中に設立される方針だ。現在活動中の「全脳アーキテクチャ勉強会」が母体となり、事務局は勉強会のオーガナイザーの1人である山川宏氏が所長を務めるドワンゴ人工知能研究所に設置される見込み。AI技術は今後、企業の競争力を大きく左右するとにらみ、国内の若手研究者の育成を支援する。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/bigdata/20150201/276967/

「ドワンゴ人工知能研究所」発足

ドワンゴは2014年11月28日、人工知能に関わる研究を行う「ドワンゴ人工知能研究所」を発足したと発表した。所長には、人工知能学会理事・副編集委員長の山川宏氏(玉川大学脳科学研究所特別研究員)を迎え、ドワンゴ社内に10月1日に発足した。Webと人工知能の研究を手がける松尾豊氏(東大大学院准教授)など8人の客員研究員を含む10人が参加。ドワンゴのユニークな気風と情報発信力を活用しつつ、産学官を含む様々な機関と連携して研究を進め、研究成果は積極的に外部発信するという。

山川所長は「日本発での超人的AIの実現に向け、脳の神経科学的知見を参考にしながら、機械学習の組み合わせとしての脳全体の計算機能の再現を目指す、『全脳アーキテクチャ』という研究アプローチを軸として研究を進める」などとコメントしている。

総務省が「2045年の人工知能」「シンギュラリティ」の研究会、第1回会合で激論

総務省は2015年2月6日、東京・霞が関の庁舎内で「インテリジェント化が加速するICTの未来像に関する研究会」の第1回会合を開いた。人工知能(AI)分野の研究者やIT企業の経営者ら10人が集まり、議論した。

研究会の開催要項には「2045年にはコンピュータの能力が人間を超え、技術開発と進化の主役が人間からコンピュータに移る特異点(シンギュラリティ)に達するとも議論される」とある。政府機関が人工知能の中長期的な進化に伴う、いわゆる「2045年問題」を主題とする研究会を開くのは極めて異例のことだ。

研究会の座長に選任された村井純・慶應義塾大学環境情報学部学部長は「『シンギュラリティの研究会を中央省庁で開く』と海外の研究者に話すと、一様にびっくりされた。新しい技術には大きな可能性もあれば、ネガティブな面もある。その辺をしっかり議論していきたい」と話した。

次回会合は2015年3月に行われる。5月末までをメドに、この分野における日本の国際競争力強化の在り方について、課題の整理と今後の取り組みに関わる提言を行う方針である。

http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/020900464/?ST=ittrend&P=1

http://www.soumu.go.jp/main_content/000340305.pdf

ロボットは東大に入れるか

国立情報学研究所(大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構)は、同研究所が中心となって1980年以降細分化された人工知能分野を再統合することで新たな地平を切り拓くことを目的に、若い人たちに夢を与えるプロジェクトとして「ロボットは東大に入れるかプロジェクト」を発足させた。

本プロジェクトの具体的なベンチマークとして、2016年度までに大学入試センター試験で高得点をマークすること、また2021年度に東京大学入試を突破することを目標に研究活動を進めている。活動内容は以下の事項とされている。

・これまで蓄積された人工知能の各要素技術の精度を高め、情報技術分野の未来価値創成につなげる。

・人間の思考に関する包括的な理解を内外の研究者とともに深めていく。

・日本における学際的な知識・先端技術を集積するだけでなく、国際的な連携も視野に入れ、研究活動を進める。

http://21robot.org/