総務省は2015年2月6日、東京・霞が関の庁舎内で「インテリジェント化が加速するICTの未来像に関する研究会」の第1回会合を開いた。人工知能(AI)分野の研究者やIT企業の経営者ら10人が集まり、議論した。
研究会の開催要項には「2045年にはコンピュータの能力が人間を超え、技術開発と進化の主役が人間からコンピュータに移る特異点(シンギュラリティ)に達するとも議論される」とある。政府機関が人工知能の中長期的な進化に伴う、いわゆる「2045年問題」を主題とする研究会を開くのは極めて異例のことだ。
研究会の座長に選任された村井純・慶應義塾大学環境情報学部学部長は「『シンギュラリティの研究会を中央省庁で開く』と海外の研究者に話すと、一様にびっくりされた。新しい技術には大きな可能性もあれば、ネガティブな面もある。その辺をしっかり議論していきたい」と話した。
次回会合は2015年3月に行われる。5月末までをメドに、この分野における日本の国際競争力強化の在り方について、課題の整理と今後の取り組みに関わる提言を行う方針である。
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