米マイクロソフトがハイテク界の頂点に返り咲くための秘密兵器は機械学習と人工知能(AI)だと同社の研究開発幹部陣が2014年4月7日明らかにした。
マイクロソフトのハリー・シャム上級副社長(技術・研究担当)は、自身のチームが取り組んでいる大きなトレンドには人間とコンピューターの相互作用が関わっていると語った。シャム氏はマイクロソフトがテルアビブで開催したハイテク会合「シンクネクスト2014」で「われわれはパーソナルコンピューターからパーソナルコンピューティングに移行しようとしている」と話した。
マイクロソフトのイスラエルの研究開発センターの責任者、ヨラム・ヤコビ氏は、同社が「目に見えないユーザーインターフェース(UI、ユーザー向けの表示や入力の方法など)」に重点投資していると話した。ヤコビ氏は、将来は人間が端末に触れたり、タイプしたり、話しかけたりしなくても端末が人間の要望を事前に「理解する」ようになるとし、それを「UI.ネクスト」と呼んだ。
ヤコビ氏は「UIはコマンドプロンプトから始まり、次にグラフィックス、次にタッチ、次にジェスチャーに移った」と語った。また「今や、操作するもののない、見えないUIに移行しようとしている。あなた方を取り巻くハイテク機器があなた方の要望を把握する」と話し、人々はそれを期待している、と説明。「われわれはこれを取り組みの最優先事項にしている」と述べた。
ヤコビ氏とシャム氏によると、マイクロソフトが発表した音声アシスタント機能「コルタナ」は機械学習についての取り組みの一部だ。マイクロソフトはコルタナを米アップルの「Siri(シリ)」、米グーグルの「ナウ」に対抗する技術と位置づけている。
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