CTOの土屋です。弊社の業務サービス内容に、「Chat bot開発支援業務」を掲げており、継続的に様々な開発案件の支援をさせていただいております。また、botのフレームワークの機能自体も多彩に、かつ、日々進化しており、最小限の開発で多くの機能を実現できるようになってきています。なんと言ってもbotの一番の魅力であり、特徴となるのはすでに普及しているユーザインタフェースで利用するということです。その長所、短所は以下の通りと考えます。
長所:
・アプリをダウンロードさせる必要がない。LineやFacebookなどのプラットフォーム上で友達関係をつくるだけ。
・ユーザインタフェースを新たに設計する必要がない。(メッセージフローの設計は必要)
・ユーザが慣れたユーザインタフェースであるため利用障壁が少ない。
短所:
・bot単体では凝った表現や仕組みは実現できない。
・ユーザインタフェースによる機能制約がある。
同じ機能は通常のオリジナルアプリを開発しても可能と考えます。しかし、botフレームワーク上での実現を「選択する」ことで、AIなどの効率化を実現する機能に要員、資金を「集中」させ迅速に開発・展開することが可能になります。
また、アプリをダウンロードさせるためにiPhoneであればApp Storeに誘導し、ダウンロードさせユーザ登録させるという手間がかかる作業をユーザに要求する必要があります。実はこれに手間と時間がかかるというのが、アプリを利用してもらうこと関するかなりのハードルになります。それに比較するとLineやFacebookなどのbotフレームワークを活用すれば、botサービスを友だち登録するだけで簡単に利用可能となります。
このように業務効率化の支援という切り口で考えていくと、まだまだChat botの技術的な可能性はあると思います。ただ、一般的な受託開発のように要件はお客様が決めてくださいというのでは、なかなか普及しないと、ここ2,3年の活動から私は見ています。
たとえばですが、
・chat botでどんなことができるのか
・chat botと既存のWebとの組み合わせはどこまでできるのか
・chat botを使うメリットは何か
・どう使うと業務の効率化が図れるのか
などの疑問について、ITやAIについての知識があまりない経営層の方々でも腹落ちするような実施例がないと普及に弾みがつかないと考えています。
マーズスピリットでは、今後、あるサービス分野の企業をパートナーとしてその分野をターゲットとしたAIにより業務効率化を実現するbotサービスを8月より開発しています。そのbotのβ版の利用開始は年明けを予定しております。
今後の予定や具体的な機能やターゲット分野についてこちらのブログで紹介していきたいと考えております。